フレグランスフォーラム
2015年
ラべンダーと一口にいっても多くの種類があり、雑種も栽培品種も多い。香料用に供される種類は主としてトゥルーラベンダーとスパイクラベンダー、そしてこれらの雑種のラバンディンである。トゥルーラベンダー(学名:Lavandula officinalis P. Mill. )は、南仏プロヴァンス地方の海抜600から1,500mの丘陵地帯が原産の、7月から8月にかけて、特有の芳香を放つ青紫色の小さな花を穂状に付ける、しそ科の草に見えて草ではない木本の植物。南仏のほか、ブルガリア、ウクライナ、タスマニア島などで香料用、ポプリ用に栽培されている。
属名のLavandula はラテン語のlavo(洗う)が語源。
南仏で洗濯物への香り付けに用いていたことに由来する。
ラベンダー精油と合成香料のクマリンを主原料とする香料を使った香水石鹸が好評で、同じ「Fougere Royale」という名前で発売した同じ香調(香りのタイプ)の香水もまた人気を博し、似た香りのフレグランス製品が次々と生まれた。これらの香調はフゼア(Fougere)調と呼ばれ、男性化粧品用の香りのトレンドセッターとなった。精油はラベンダーの花茎を水蒸気蒸留して得るが、溶剤抽出で保留性の高い花精油(absolute)も得られる。
解説
にほひすと&かおりすと
吉原 正明